エンゲージメント
Engagement えんげーじめんと
定義
エンゲージメント(Engagement)とは、活動・仕事・組織などの対象に、注意とエネルギーを積極的に注ぎ、深く関与している状態のことです。 文脈によって「ウェルビーイングの一要素」「従業員の組織への愛着」「仕事への活力」など複数の意味で使われます。
意味と背景
エンゲージメントは、ポジティブ心理学と組織研究の両方で使われる言葉ですが、文脈によって指すものが少し異なります。
- ポジティブ心理学では、Seligman(2011)のウェルビーイング理論(PERMAモデル)の「E」として、活動への没頭・熱中を指します。フロー体験はその代表例です
- 人事・組織の文脈では「従業員エンゲージメント」として、組織への愛着や貢献意欲を指すことが多くあります
- 学術的な職業性ストレス研究では、「ワーク・エンゲージメント」という、より定義の明確な概念が使われます
同じカタカナ語でも指す対象が違うため、「何へのエンゲージメントか」を確認することが理解の第一歩です。
研究では何がわかっているか
PERMAモデルの研究では、エンゲージメント(没頭できる活動があること)がウェルビーイングの主要な構成要素の一つとされ、人生満足感などとの関連が複数の研究で報告されています。組織研究でも、従業員エンゲージメントの高さと業績指標・離職率との関連を示す調査が数多くあります。
ただし、「従業員エンゲージメント」は調査会社ごとに定義や測定方法が異なり、学術的な統一定義が確立していない点には注意が必要です。関連の多くは相関にもとづくもので、因果関係の断定はできません。
実践のヒント
- 「時間を忘れて取り組めた活動」を1週間記録し、自分が没頭できる条件を探る
- 仕事の中で、自分の強みを使える部分を意識的に増やす
- 組織側は、仕事の意義の共有や裁量の付与など、没頭を支える環境を整える
関連用語との違い
フローは瞬間的な没頭体験を指し、エンゲージメントはより持続的な関与を含む広い概念です。ワーク・エンゲージメントは「仕事に対する活力・熱意・没頭」として学術的に定義された下位概念です。従業員エンゲージメントは組織への愛着に重心があります。