ヘドニアとユーダイモニア
Hedonia / Eudaimonia へどにあとゆーだいもにあ
定義
ヘドニアとは快さや満足感として幸福を捉える考え方、ユーダイモニアとは人生の意味や自分らしい成長として幸福を捉える考え方です。古代ギリシャ哲学に由来する区別で、現代のウェルビーイング研究でも幸福の2つの側面を整理する枠組みとして使われています。
意味と背景
「幸福とは何か」という問いには、古くから2つの答え方がありました。1つは「快く、満ち足りていること」。もう1つは「自分の可能性を発揮し、意味のある人生を生きること」です。前者をヘドニア(hedonia)、後者をユーダイモニア(eudaimonia)と呼びます。
ヘドニアは快楽主義の哲学者たちに、ユーダイモニアはアリストテレスの「よく生きること(エウダイモニア)」に由来します。現代の心理学では、主観的幸福感がヘドニア的な幸福の代表的な測り方、Ryffの心理的ウェルビーイングや人生の意味の研究がユーダイモニア的な幸福の代表的な捉え方とされています。
たとえば、好きなお菓子を食べる楽しみはヘドニア寄り、大変でもやりがいのある仕事をやり遂げた充実感はユーダイモニア寄りの幸福といえます。
研究では何がわかっているか
研究では、ヘドニア的幸福とユーダイモニア的幸福は互いに強く関連しつつも、完全には重ならないことが複数の研究で示されています。意味や成長を重視する活動は、その瞬間の快さは低くても、後からの充実感や幸福感と関連するという報告もあります。
一方で、2つをどこまで明確に区別できるかは研究者の間で議論が続いています。測定してみると両者の相関が高く、「別々の幸福」というより「幸福の2つの側面」と考える方が適切だという指摘もあります。どちらか一方だけを追求するのではなく、両方をバランスよく含む生活が望ましい可能性が示唆されています。
実践のヒント
- 1週間の活動を「楽しかったこと」と「意味を感じたこと」の2列で書き出してみる
- 快楽に偏っていると感じたら、誰かの役に立つ小さな行動を1つ足す
- 意味や義務に偏っていると感じたら、純粋に楽しむだけの時間を予定に入れる
関連用語との違い
主観的幸福感はヘドニア的幸福を測る代表的な枠組み、心理的ウェルビーイングはユーダイモニア的幸福に対応する枠組みです。また人生の意味は、ユーダイモニアの中核をなす要素の1つとして研究されています。