ソーシャルサポート
Social Support そーしゃるさぽーと
定義
ソーシャルサポートとは、家族・友人・同僚など周囲の人々から得られる有形・無形の支援のことです。励ましや共感などの情緒的サポート、助言などの情報的サポート、物やお金・労力による道具的サポートなどに分類され、心身の健康を支える重要な資源とされています。
意味と背景
つらいときに話を聞いてくれる人がいる。困ったときに手を貸してくれる人がいる。ソーシャルサポート(social support)は、こうした「人からの支え」を心理学・公衆衛生学の観点から捉えた概念で、1970年代以降、ストレス研究の中心的なテーマの1つになってきました。
ソーシャルサポートは、内容によって主に4つに分類されます。
- 情緒的サポート:共感、励まし、気にかけてもらうこと
- 情報的サポート:問題解決に役立つ助言や情報
- 道具的サポート:金銭・物・労力など具体的な手助け
- 評価的サポート:フィードバックや承認
また、「実際に受け取った支援」と「いざとなれば助けてもらえるという見込み(知覚されたサポート)」は区別され、後者の方が健康との関連が強いことが知られています。
研究では何がわかっているか
ソーシャルサポートと社会的つながりの研究は蓄積が厚く、メタ分析によって、社会的なつながりの豊かさが死亡リスクの低さと関連することが示されています。その関連の強さは、よく知られた生活習慣の健康リスク要因に匹敵すると報告されており、大きな注目を集めました。また、サポートがストレスの悪影響を和らげるという「緩衝効果」も多くの研究で検討されています。
一方で、支援が常にプラスに働くとは限らないこともわかっています。相手の負担になる支援や、自尊心を傷つけるような「ありがた迷惑」な支援は、逆効果になり得るという知見もあります。誰から・どのように支えられるかという質の側面が重要です。
実践のヒント
- 「困ったときに頼れる人」を思い浮かべて書き出してみる(見込みを確認するだけでも安心の資源になります)
- 助けが必要なときは、アサーティブに「何をしてほしいか」を具体的に伝える
- 支える側に回ることも大切に。小さな声かけや手助けは、関係の貯金になります
関連用語との違い
マタリングは「自分は重要な存在だ」という感覚に注目する概念で、ソーシャルサポートは支援というやり取りそのものに注目します。またレジリエンスの研究では、ソーシャルサポートは逆境からの回復を支える代表的な外的資源と位置づけられています。